平面直角座標⇔緯度・経度変換プログラム XYBL TOOL 4



測地系変換・地殻変動補正・標高補正対応


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1.プログラムの概要
XYBL TOOL は、日本測地系・世界測地系に対応した、平面直角座標、緯度・経度変換プログラムです。同じ測地系同士の平面直角座標⇔緯度・経度の相互変換をはじめ、日本測地系⇔世界測地系の平面直角座標、緯度・経度の変換や地殻変動による基準点の位置の移動に係る補正計算及び標高の補正計算、また、座標や緯度・経度のデータファイルのフォーマット変換ができます。座標あるいは緯度・経度を一点一点入力して変換するモードのほか、点名・座標・緯度・経度等を含んだテキストファイルを読み込んで、一括変換するモードがあります。入出力とも扱えるフォーマットやデータの配列の自由度が高く、変換のために既存のデータをわざわざ加工する手間が省け、変換したデータの再利用も容易になるものと思います。また、変換前・変換後の緯度・経度データを利用して、様々なオンライン地図にアクセスすることができます。あらかじめ、国土地理院の「ウォッちず」の設定を組み込んでありますが、ユーザーの設定により登録したオンライン地図サイトを切り替えて利用することができます。ご利用の前に各サイトの利用条件等をよくお読みください。


2.インストール・アンインストール
インストールは解凍したファィル中、「XYBL TOOL 4.msi」を起動して画面の指示に従ってください。測地系の変換や、地殻変動補正、標高補正をする場合は、国土地理院の変換プログラム「TKY2JGD」、「PatchJGD」、「PatchJGD(標高版)」用のパラメータファイルが必要です。アンインストールはコントロールパネルの「プログラムと機能」からおこなってください。アンインストール後にインストールしたフォルダが残っている場合(デフォルトでは\Program Files\XYBL TOOL 4)、エクスプローラー等でフォルダを削除してください。


3.使用条件
本プログラムはフリーウェアです。
作者は本ソフトウェアを使用して発生した直接的又は間接的な損害及び第三者から本ソフトウエア使用者(個人、団体)に対してなされた損害賠償請求に基づく損害を含むいかなる損害についても責任を負わないものとします。また、本プログラムの内容に関して、国土地理院に問い合わせることはやめてください。


4.動作環境(動作を確認した環境)
CPU:Core(TM)2 Duo 3.0GHz/メモリー:4GB/OS:Windows XP Home Edition
CPU:Pentium4 3.0GHz/メモリー:1GB/OS:Windows XP Professional Edition
CPU:Celeron 2.66GHz/メモリー:256MB/OS:Windows XP Home Edition


5.開発環境
開発言語:Visual Basic 6.0 SP6
CPU:Pentium4 3.0GHz
メモリー:1GB
OS:WindowsXP Professional Edition


6.著作権等について
本プログラムは、下記の国土地理院の技術資料を利用して作成しております。平面直角座標⇔緯度・経度変換、バイリニア補間計算、3パラメータによる補間計算等のルーチン、変換に必要なパラメータファイル等の著作権は国土地理院にあります。
その他、「TKY2JGD」にない機能の部分の著作権は M'z Room (n-survey) にあります。

このプログラムは、国土地理院長の承認を得て、同院の技術資料H・1-No.2「測地成果2000のための座標変換ソフトウェアTKY2JGD」を利用し作成したものである。
日本測地系⇔世界測地系変換プログラムに係る承認
(承認番号 国地企調第556号 平成14年2月22日)
地殻変動補正プログラムに係る承認
(承認番号 国地企調第395号 平成18年2月6日)
標高補正プログラムに係る承認
(承認番号 国地企調第66号 平成20年5月15日)

※「TKY2JGD」「PatchJGD」「PatchJGD(標高版)」の著作権は国土地理院にあります。

また、それぞれの変換に使用するパラメータファイルの著作権も国土地理院にあります。


更新履歴



操作マニュアル

メイン画面



平面直角座標系の選択


系番号が表示されているコンボボックスで選択するか、地図の系番号の部分をクリックすると座標系の変更ができます。BL→BL変換やフォーマット変換以外では、必ず正しい座標系を選択してください。コンボボックス上の「平面直角座標系」をクリックすると座標系の適用区域の説明が下のリストボックスに表示されます。もう一度クリックするか、説明の部分をクリックすると閉じます。


パラメータ解析



パラメータ解析では、
1.パラメータファイルの3次メッシュコードを緯度・経度に変換
2.変換した緯度・経度を、そのパラメータで変換
3.変換前後の平面直角座標を計算し、その座標差を算出
4.KML形式で保存
します。保存したKMLファイルは、Google Earth でプロットして見ることができます。
Google Earth で開くと、3次メッシュコード上にマーカーが表示され、それをクリックすると下のインフォウィンドウが開きます。

B,L:変換前の緯度・経度(dd.dddddd)
X,Y:変換前の平面直角座標値
dx:変換後x − 変換前x
dy:変換後y − 変換前y
S:√(dx^2 + dy^2)


変換の種類

※ XYは平面直角座標、BLは緯度・経度を表します。

1.測地系の変換
日本測地系⇔世界測地系の平面直角座標、緯度・経度の相互変換をします。逆方向変換をチェックすると世界測地系から日本測地系への変換になります。XY→XYBL、XY→XY、BL→BLXY、BL→BLの変換ができます。XY→XYBLとBL→BLXYの変換では、真北方向角や縮尺係数も出力します。

2.地殻変動の補正
大規模地震などに伴う地殻変動により、基準点の位置が変化した場合、変動前の座標値を変動後の座標値に補正するために使用できます。逆方向変換をチェックすると変動後から変動前への変換になります。XY→XYBL、XY→XY、BL→BLXY、BL→BLの変換ができます。XY→XYBLとBL→BLXYの変換では、真北方向角や縮尺係数も出力します。

3.平面直角座標⇔緯度・経度変換
測地系の変換や、地殻変動の補正をしない平面直角座標⇔緯度・経度の相互変換をします。世界測地系・日本測地系の両方に対応しています。XY→BL、BL→XYの変換ができます。どちらも真北方向角や縮尺係数も同時に出力します。

4.フォーマット変換
平面直角座標⇔緯度・経度の変換をせずに、データのフォーマット変換だけをします。APAファイルをSIMAファイルに変換したり、dd-mm-ss.sssss の角度フォーマットのファイルをddmmss.sssssやdd.dddddddddddなどの形式に変換したりできます。保存形式にスペース・カンマ・タブを指定した場合のデータの並びは、X座標(緯度),Y座標(経度),点名 の順です。


入力補助機能


・点名入力補助
この設定を有効にして、一括変換をする場合は、既存の点名が変わります。SIMAファイルの場合には、区画データや結線データ等、座標データ行でないものは削除されますので、ご注意ください。

連番
点名のテキストボックスに表示された数値に+1して、次の点名候補を表示します。

開始番号
一括変換の際、既存の点名を無視して連番を付ける際に、開始番号を指定できます。

先頭
点名のテキストボックスに表示された文字の先頭に指定した文字を付加して点名を付けます。

末尾
点名のテキストボックスに表示された文字の後ろに指定した文字を付加して点名を付けます。

※ 点名全体で半角16文字(全角8文字)が制限です。
点名には半角スペースや、半角カンマを使用しないでください。データの区切り文 字として使用することもありますので、正常に動作しない場合があります。

・データ入力補助
使用する場合は、□ 上位桁省略 をチェックして、X座標(緯度)、Y座標(経度)テキストボックスに共通する上位の桁を入力してください。座標値も緯度・経度の場合も単純な文字列の連結です。

上位桁省略の設定値  X座標= -120 , Y座標= -90
 入力値  X座標= 034.590 , Y座標= 001.658
 結 果  X座標= -120034.590 , Y座標= -90001.658


上位桁省略の設定値  緯度= 44 , 経度=14415
 入力値  緯度= 0000.12345 , 経度= 00.12345
 結 果  緯度= 440000.12345 , 経度=1441500.12345



保存形式


連続変換・一括変換で保存するファイルのフォーマットを指定します。スペース・カンマ・タブはデータの区切り文字です。SIMA・APAを選択した場合は、座標値のみの保存となります。どれを選択しても画面上は、
XY→XYBL:点名・X・Y・緯度・経度・真北方向角・縮尺係数・X・Y・緯度・経度・真北方向角・縮尺係数
BL→BLXY:点名・緯度・経度・X・Y・真北方向角・縮尺係数・緯度・経度・X・Y・真北方向角・縮尺係数
XY→XY :点名・X・Y・X・Y
BL→BL :点名・緯度・経度・緯度・経度
XY→BL :点名・X・Y・緯度・経度・真北方向角・縮尺係数
BL→XY :点名・緯度・経度・X・Y・真北方向角・縮尺係数
の順にスペース区切りで表示されます。
SIMAやAPAの場合は、変換前の座標を保存するか変換後の座標を保存するか(日本測地系か世界測地系か、または変動前か変動後か)選択します。


転送

リストボックスに変換結果が表示されているときに、これをクリックすると、「作業用フォルダの設定」で指定したフォルダに「保存形式」で選択している形式で「temp.txt」というファイルを作成し、システムで「txt」という拡張子に関連付けされているアプリケーションを起動し、開きます。この「temp.txt」はプログラム終了時に、自動的に削除されます。


Bilinear補間の詳細


測地系の変換や、地殻変動の補正において、連続変換する場合、変換元の点の該当するメッシュコードや補間量が表示されます。


点名検索


△右のテキストボックスに検索したい点名に含まれる文字列を入力します。
▽のボタンは現在行より後方の検索で、△のボタンは現在行より前方(リストボックス先頭に向かって)の検索をします。


変換パラメータファイルの読込


日本測地系⇔世界測地系の変換をする場合、国土地理院の変換プログラム「TKY2JGD」用の変換パラメータを読み込んでください。パラメータを読み込んでいない場合は、変換方法の設定で「すべて3パラメータで変換する」を選択しないと使用できません。地殻変動の補正をする場合は、国土地理院の変換プログラム「PatchJGD」用の変換パラメータを読み込んでください。パラメータを読み込まないと変換はできません。上記の変換をしない平面直角座標⇔緯度・経度変換の場合は、パラメータの読み込みの有無に関係なく変換できます。左側の「パラメータファイル(I)」のボタンをクリックすると、ファイルオープン用のウィンドウが開きます。右側にはパラメータのファイル名とバージョンが表示されます。その右側のボタンには読み込んだパラメータファイルのサイズが表示されています。このボタンをクリックすると読み込んでいるパラメータの先頭16行が下の様に表示されます。



コマンドボタンの説明


・変換
点名・X座標(緯度)・Y座標(経度)を一点一点入力して変換するモードで、クリックすると計算を実行し、下のリストボックスに結果を表示します。このモードで変換できる点数は最大32,000点です。一度計算を開始すると、初期化するまでは変換の種類・座標系・入出力フォーマット等の変更はできなくなります。

・訂正
 誤って変換を実行した場合、リストボックスの該当行をクリックして選択し、正しいデータをテキストボックスに入力し、このボタンをクリックすると再計算してリストを更新します。

・削除
リストボックスの不要なデータを選択して、このボタンをクリックすると削除することができます。

・初期化
リストボックスに表示された内容や入力用テキストボックス等をすべて消去します。

・保存
リストボックスに表示されている内容を、指定のフォーマットで保存します。

・印刷
リストボックスに表示されている内容を、印刷します。

・一括変換
既存のテキストファイルを読み込んで、一括して変換します。基本的に変換する点数に制限はありませんが、SIMA形式で保存する場合は、点番号が5桁の整数となっている仕様上、99,999点が限度となっています。また、保存形式にスペース・カンマ・タブのいずれかを選択しているときのみ、変換結果がリストボックスに表示されるようになっていますが、表示できる行数は、先頭の32,000行までが限度です。

・オプション
変換のための各種設定やオプションプログラムの設定をします。内容は以下の通りです。
1.日本測地系⇔世界測地系の変換の場合の変換方法の設定
2.印刷用フォントや印刷位置の設定
3.入出力する座標値の桁の設定、緯度・経度のフォーマット
4.SIMA・APA以外の読込用(変換元)ファイルのフォーマットの設定
5.オンライン地図
6.オプションプログラムの設定(登録ユーザー限定)

・終了
プログラムを終了します。


入力用テキストボックス


平面直角座標からの変換は上のような表示になります。上段の点名・X座標・Y座標にデータを入力し、エンターまたは「変換」ボタンをクリックして変換します。



緯度・経度からの変換は上のような表示になります。上段の点名・緯度・経度にデータを入力し、Enter または「変換」ボタンをクリックして変換します。

上記は両方とも測地系の順方向の変換の場合で、逆方向変換の場合は上段が世界測地系、下段が日本測地系となります。地殻変動の順方向補正の場合は、上段が変動前、下段が変動後となり、逆方向補正の場合は上段が変動後、下段が変動前となります。


一括変換について
一括変換で読み込むファイルフォーマットは、拡張子により判別していますので、拡張子が実際のフォーマットと違う場合は正常に変換できません。拡張子「sim」はSIMAファイル、拡張子「apa」はAPAファイルとして扱います。その他の拡張子はすべて、「変換元ファイルのフォーマットの設定」で選択されているフォーマットとして扱います。

一括変換を開始すると下の画面が表示されます。


経過時間・残り時間・処理済/総点数
一括変換をする場合に作業の進行状況が表示されます。残り時間は、(総点数−処理済点数)×(経過時間÷処理済点数)で計算したもので、必ずしも正確なものではありません。

一括変換が完了するとファイル保存用のウィンドウが開きます。


保存先のフォルダ・ファイル名を指定して「保存」してください。誤って「キャンセル」してしまった場合、作業用フォルダに「temp」という名前のファイル(拡張子はありませんが、テキストファイルです。)が作成されていますので、これをリネームしてお使いください。

出力見本


オプション の詳細

オプション(H)をクリックすると上のコンボボックスが表示されます。


【設定】




測地系変換の場合の変換方法


日本測地系⇔世界測地系の変換の場合
1.最初に「地域ごとのパラメータ」で変換して、パラメータが存在しない場合は、3パラメータで変換する。
2.「地域ごとのパラメータ」で変換して、パラメータが存在しない場合は変換しない。
3.「地域ごとのパラメータ」を使用せずに、すべて3パラメータで変換する。
上記の3つのモードが選択できます。1または2を使用する場合は、変換前にパラメータファイルを読み込んでおく必要があります。


印刷設定


リストボックスに表示されている内容を印刷する際の、フォント・フォントサイズ・印刷位置の縦横の補正量・1ページの行数を設定します。


入出力データの座標値の桁・緯度・経度フォーマットの設定


座標(入力)
変換元データの座標を指定した桁に丸めてから変換します。
※ 丸めは指定桁の次の位を四捨五入します。

座標(出力)
変換後の座標を指定した桁に丸めて表示します。
※ 丸めは指定桁の次の位を四捨五入します。

角度フォーマットについて(入出力共通)
ddmmss.ss : 144°15′00.00000″→ 1441500.00000  (度分秒単位)
dd.mmssss : 144°15′00.00000″→ 144.150000000  (度分秒単位)
dd.dddddd : 144°15′00.00000″→ 144.250000000000(度単位)
dd-mm-ss. :
度と分を半角の「-」、分と秒を半角の「-」、秒以下は半角の 「.」で区切り小数5位固定となります。(真北方向角は小数3位まで)


変換元ファイルのフォーマットの設定(SIMA・APA以外)


SIMAとAPA以外のファイルを変換元とする場合、読み込むデータのフォーマットの設定が必要(パターン登録必須)です。例えば、

 ----------------------------------------------------------------------------
    緯度     経度    
X座標  Y座標 真北方向角 縮尺係数   点名
 ----------------------------------------------------------------------------
 440000.00000 1441500.00000 0.0000000 0.0000000 00000.000 0.99990000 13GENTEN

という並びのデータの場合、
抽出するデータ位置は、点名=列目、X座標=列目、Y座標=列目となります。最大で20列目まで指定できます。これは20列以上のデータをもつファイルでであったとしても、抽出したい点名やX座標(緯度)・Y座標(経度)が20列以内にあれば抽出可能ということです。上記のように見出し行が3行ある場合は、「抽出開始行」に を指定するとデータとして無効な3行目までをとばして読み込むことができます。データの区切り文字として、スペース(半角)、カンマ(半角)、タブに対応しています。連続した区切り文字は1つのものとして扱いますので、データに空欄がある場合、その行が正しく変換できないことがあります(列がズレるため)。また、スペースを区切り文字とするデータファイルを読み込む場合、点名にスペースを使用している行は正常に取り込めません。

抽出除外行の設定
一括変換の際、データ中にコメント行などのデータ以外の行があり、コメント行のマーク等の規則性がある場合、先頭の1文字を指定することにより、その行を変換対象から除外することができます。

全角文字
先頭に全角文字が使用されている全ての行を除外します。

半角文字
先頭に半角文字が使用されている全ての行を除外します。

指定文字
全角・半角を問わず、各1文字ずつ5文字まで指定できます。

例えば下のようなデータの場合、全角文字にチェックすると、先頭の「観測データ」の行が除外されます。5つあるテキストボックスの1つに「;」を入れると2行目の「;種別,点名,緯度,経度,標高,日付,時刻」の行が除外されます。全角文字と指定文字、半角文字と指定文字は併用できます。

 観測データ
 
;種別,点名,緯度,経度,標高,日付,時刻
 T1,No.1,35.27309,138.05326,567.3,2004/8/1,2:16:07
 T1,No.2,35.27310,138.05318,567.3,2004/8/1,2:17:07
 T1,No.3,35.27311,138.05323,567.3,2004/8/1,2:17:23

クリア
指定状態を解除します。

パターン登録
あらかじめ、「TKY2JGD」や「PatchJGD」の一括変換に使用するファイルフォーマットの設定が組み込まれていますが、自分でよく使用する変換元ファイルのフォーマットを記憶しておくことができます。登録を実行すると、プログラム本体のあるフォルダに「ptn.dat」というファイルが作成されます。

パターン削除
登録したパターンを削除します。あらかじめ登録されている「TKY2JGD・PatchJGD形式」は削除できません。



オンライン地図の設定・起動


オプション→オンライン地図をクリックするか、リストボックスに緯度・経度を含んだデータが表示されている場合に、リストボックスをダブルクリックすると上の画面が表示されます。

緯度・経度が「地図を開く」ボタン右のテキストボックスに表示されている状態で、このボタンをクリックすると指定のサイトにアクセスし地図を表示します。リストにはあらかじめ国土地理院の「ウォッちず」の設定が登録されています。(「ウォッちず」は現在試験公開の段階ですので、地理院のサービスの停止や仕様変更により、この機能が使えなくなる場合もあります。)リストは追加登録が可能です。登録したデータはプログラムと同じフォルダに「map3.dat」というファイル名で保存されます。登録したデータは削除することができますが、あらかじめ組み込まれている「ウォッちず」の設定は削除できません。

書式
http://    @     緯度(経度)    A   経度(緯度)   B   
多くのオンライン地図のサイトが上記の書式でアクセスできるようです。Bの部分は地図の縮尺等の記述がなされていることが多いようですが、記載のないサイトもあります。その場合は、空欄のままにしてください。また、緯度と経度の順番が逆のサイトもありますので、H緯度−経度ボタンを押すことによって、順番を入れ替えることができます。緯度・経度のフォーマットはリストに表示されているフォーマット(角度の入出力の設定で指定したもの)に関係なく、ここで指定するフォーマットに自動変換してアクセスします。

緯度・経度フォーマット
  C   分  D   秒  E   に区切り文字を入力します。
ddmmss.ssss → C 入力なし D 入力なし E「.」   ・・・(度分秒単位)
dd.mmssssss → C「.」  D 入力なし E 入力なし ・・・(度分秒単位)
dd.mm.ss.ss → C「.」  D「.」  E「.」   ・・・(度分秒単位)
dd/mm/ss.ss → C「/」   D「/」   E「.」   ・・・(度分秒単位)
dd.dddddddd → C「.」   D 入力なし E 入力なし ・・・(度単位)


緯度・経度の単位を度分秒⇔度に切り替えるにはI度分秒ボタンをクリックします。F以下   桁 の部分には、最後の区切り文字以下の桁数を入力します。この桁数をそのサイトの仕様に合わせないとアクセスできない場合もあります。

上記の書式は、各サイトの使い方の説明や、多くのサイトで「メールで送る」機能がありますので、適当な地図を開いて生成したアドレスを見ると、ある程度理解できるものと思います。また、「ウォッちず」は世界測地系を使用していますが、日本測地系を使っているサイトも多いようです。利用する地図サイトのG測地系を選択してください。

   map3.dat
   1 行目:地図サイト名 J
   2 行目:緯度・経度の順 NE=緯度・経度 EN=経度・緯度 H
   3 行目:アドレス1 http:// の後の文字  @
   4 行目:アドレス2 緯度(経度)の後の文字 A
   5 行目:アドレス3 経度(緯度)の後の文字 B
   6 行目:角度の区切り文字1 C
   7 行目:角度の区切り文字2 D
   8 行目:角度の区切り文字3 E
   9 行目:小数点以下の桁数  F
   10行目:測地系 G



作業用フォルダの設定
上のボタンをクリックすると下の設定画面が表示されます。

変換の際、一時的にファイルを作成するためのフォルダを指定します。通常、変換後このファイルは自動的に削除されますが、プログラムをインストールしたドライブに空き領域が少なく、大きなファイルを変換しなければならない場合に設定してみてください。デフォルトではプログラムフォルダになっています。


【精度管理表】
座標データファイルを読み込み、点名を指定するか、直接、点名・座標値を入力し、設定してある計算条件に基づき変換した成果を用いて、精度管理表を作成します。変換計算自体は計算条件(入出力値丸め等)にしたがいますが、精度計算は、変換前後の座標値を小数3位に丸めてから計算しています。計算結果は画面確認と印刷のみで、データの保存はできません。制限を超えたものについては、許容範囲欄の数値が赤字で表示されます。

Microsoft Excel による座標変換精度管理表 もあります。



印字見本


【面積計算】

区画データを含むSIMAファイルを読み込んで、登録された区画データの変換前と変換後の座標面積計算をします。測地系の変換の場合は、日本測地系の座標による面積と世界測地系による面積が表示されます。地殻変動の補正の場合は変動前の面積と変動後の面積が表示されます。設定により、点間距離と方向角の出力もできます。面積計算に使用する座標値は、小数2位、3位、4位の指定ができ、点間距離も、前記の設定に拘わらず、小数2位、3位、4位から選択できます。計算したデータは印刷したり、複写ボタンによりクリップボードに転送することができます。



印字見本


【測地系変換+地殻変動補正】
日本測地系⇒世界測地系⇒地殻変動補正、またはその逆方向の変換を一度にするものです。
「逆方向の変換」チェックボックスの切替により順方向の変換と逆方向の変換の切替ができます。

順方向の変換画面(日本測地系⇒世界測地系⇒地殻変動補正)



逆方向の変換画面(地殻変動補正⇒地殻変動前世界測地系⇒日本測地系)


変換元ファイルとして利用できるのは、座標データのみで、SIMAかAPAファイルに限ります。また、一度に変換できる点数は32,000点までです。変換結果の保存形式は、SIMAかカンマ区切りのCSVです。測地系の変換方法は、「地域毎のパラメータで変換。ない場合は3パラメータで変換」固定です。地殻変動補正は、パラメータがある場合のみ計算します。あらかじめ、測地系変換パラメータと地殻変動補正パラメータを指定しておく必要があります。変換が終了すると、リストボックスに結果が表示されます。「保存(B)」をクリックして、リストボックスに表示された結果をSIMAかCSVで保存します。

順方向の変換の場合、
SIMAの場合は、地殻変動補正後の座標値が保存の対象となります。
CSVの場合は、点名・日本測地系X・Y・世界測地系X・Y・結果・地殻変動後X・Y・結果となります。

逆方向の変換の場合、
SIMAの場合は、日本測地系の座標値が保存の対象となります。
CSVの場合は、点名・地殻変動後X・Y・世界測地系X・Y・結果・日本測地系X・Y・結果となります。

3パラメータで変換された場合は、結果欄に "[3par]" と表示されます。「印刷(C)」をクリックすると、リストボックスに表示された結果に見出しをつけて印刷します。A4縦で1ページ80行(見出し行を除く。)です。

印字見本(順方向)
印字見本(逆方向)


【北海道仕様(道庁座標変換)】

道庁座標変換は、
1.道庁座標>日本測地系
2.道庁座標>日本測地系>世界測地系
3.道庁座標>日本測地系>世界測地系>地殻変動補正
4.日本測地系>道庁座標
の計算をするものです。

変換元ファイルとして利用できるのは、座標データのみで、SIMAかAPAファイルに限ります。日本測地系>道庁座標以外は、逆方向の変換には対応していません。また、一度に変換できる点数は32,000点までです。変換結果の保存形式は、SIMAかカンマ区切りのCSVです。1点1点変換する場合は、地殻変動補正はできません。測地系の変換方法は、「地域毎のパラメータで変換。ない場合は3パラメータで変換」固定です。地殻変動補正は、パラメータがない場合は計算しません。道庁座標<->日本測地系変換以外は、あらかじめ、測地系変換パラメータと地殻変動補正パラメータを指定しておく必要があります。
座標の入・出力値は小数第8位固定です。
変換が終了すると、リストボックスに結果が表示されます。
「印刷(C)」をクリックすると、リストボックスに表示されている結果に見出しをつけて、印刷します。
「保存(B)」をクリックして、リストボックスに表示された結果をSIMAかCSVで保存します。

SIMAの場合は、
道庁座標>日本測地系:
日本測地系座標値
道庁座標>日本測地系>世界測地系:
世界測地系座標値
道庁座標>日本測地系>世界測地系>地殻変動補正:
地殻変動後座標値
日本測地系>道庁座標:道庁座標値(m)
が保存の対象となります。

CSVの場合、
道庁座標>日本測地系:
点名・道庁座標X・Y・日本測地系X・Y
道庁座標>日本測地系>世界測地系:
点名・道庁座標X・Y・日本測地系X・Y・世界測地系X・Y・結果
道庁座標>日本測地系>世界測地系>地殻変動補正:
点名・道庁座標X・Y・日本測地系X・Y・世界測地系・X・Y・結果・地殻変動後X・Y・結果
日本測地系>道庁座標:点名・日本測地系(m)X・Y・道庁座標(m)X・Y
となります。

3パラメータで変換された場合は、結果欄に "[3par]" と表示されます。
変換終了後は、測地系変換パラメータを読み込みます。

CSV出力見本1
CSV出力見本2


【座標計算】
各種座標計算をします。



計算メニュー

1.距離と方向角の計算(ST計算)
2.2点間の距離と方向角
3.3点の角度と距離
4.垂線(点Cから直線ABへの垂線)
5.4点交点(直線ABと直線CDの交点)
6.3点交点(直線ABと点Cからの方向角の交点)
7.2点交点(点Aと点Cからの方向角の交点)
8.夾角と距離による座標計算
9.方向角と距離による座標計算
10.2円の交点
11.直線と円の交点(直線ABと点Cを中心とする円の交点)

「読込(A)」
SIMAファイルを読み込みます。「登録」をチェックすると計算後に、新点の座標をリストボックスに追加します。

「計算(B)」
計算を実行します。

「消去(C)」
入力ボックスと、結果表示用のリストボックスを初期化します。

「複写(D)」
結果表示用または座標のリストボックスの内容をクリップボードへ転送します。「結果」または「座標」のラジオボタンで複写対象を選択します。

「印刷(E)」
結果表示用または座標のリストボックスの内容を印刷します。「結果」または「座標」のラジオボタンで印刷対象を選択します。

「保存(F)」
結果表示用または座標のリストボックスの内容を保存します。「結果」または「座標」のラジオボタンで保存対象を選択します。座標リストボックスを保存する場合は、SIMA形式になります。

「戻る(X)」
「座標計算」を終了してメイン画面に戻ります。

「点名(点番号)(G)」
SIMAファイルを読み込んだ状態で、テキストボックスに点名あるいは点番号を入力しクリックすると測点の検索ができます。該当する点がある場合は、X座標・Y座標が入力されます。

測点検索対象  ○点名 ○点番号
前記「点名(点番号)(F)」で検索する際、点名で検索するか点番号で検索するかを切り替えます。

測地系  ○世界測地系 ○日本測地系
「1.距離と方向角の計算(ST計算)」の計算をする場合、計算する座標値がどちらの測地系か指定します。(必須)座標系はメイン画面で選択されているものが適用されます。

座標 桁指定
座標値の入・出力の桁を指定します。1〜3の計算メニューでは出力の指定はありません。

入力補助

SIMAファイルを読み込んだ状態で、リストボックスをクリックすると点名・X座標・Y座標が入力され、次行へジャンプします。グレーになっているボックスが入力対象です。(測点以外を入力する行では、次行へジャンプするだけです。)

印字見本


【標高補正】



このオプションプログラムは、大規模地震などに伴う地殻変動により、基準点の位置が変化した場合、変動前の標高値を変動後の標高値に補正するために使用します。座標値の変換はしません。標高のみです。この機能を利用するには、国土地理院の「PatchJGD(標高版)」の標高補正パラメータファイルが必要です。変換元ファイルはSIMAファイルか、PatchJGD(標高版)で変換元ファイルとして使用できるテキストファイル(X座標 Y座標 標高 点名 の順にスペースで区切られたフォーマット)です。

印字見本

三角点標高成果改定に伴う公共測量成果への対応について (国土地理院北海道地方測量部)
標高補正を実施してはいけない場合や標高補正が必要ない場合についての説明が書かれています。


【ジオイド高の計算】



この機能を利用するには、国土地理院のジオイド・モデル「日本のジオイド2011」(Ver.2)(GSIGEO2011(Ver.2))が必要です。
http://www.gsi.go.jp/buturisokuchi/geoid_download.html から「000135065.zip」をダウンロードして解凍後、「gsigeome_asc.exe」と
「gsigeo2011_ver2.asc」のファイルを「XYBL TOOL 4」と同じフォルダに置いてください。基本的にファイルを読み込み一括計算する仕様で、扱えるファイルは点名・緯度・経度を含んだカンマ、スペース、タブ のいずれかで区切られた テキストデータが必要です。[オプション][SIMA・APA以外の変換元ファイルのフォーマット]の設定に従いファイルを読み込み、テンポラリファイルを作成して「gsigeome_asc.exe」に引き渡します。計算後、テンポラリファイルは自動的に削除されます。また、リストボックスにデータを登録し、まとめて計算することもできます。ファイルの保存先は「作業用フォルダの設定」で指定したフォルダ固定となります。ファイル名は「保存ファイル名.txt」です。最大32,000行まで下のリストボックスに計算結果を表示します。

印字見本


【SIMA→KML コンバータ】
SIMAファイルから Google Earth で表示できる KML形式のファイルを作成します。

1.SIMAの座標データをプロットするためのKMLファイルを作成します。

2.SIMAの区画データを描画するためのKMLファイルを作成します。